当社は、明治40年(1907年)12月に、泉・小名浜間を軽便馬車軌道で旅客・貨物輸送を開始したのが始まりであり、平成19年(2007年)で開業100周年を迎えることができました。
この間、当社は、国際貿易港として大きく進展する重要港湾・小名浜港を中心としたいわき地域における公共交通機関として、客貨輸送の主軸を担ってまいりましたが、昭和47年(1972年)10月以降は貨物輸送に特化し、鉄道事業と自動車事業を通じて更なる地域社会の発展に貢献すべく「安全・安心で信頼される輸送サービス」の提供を経営理念に掲げ、事業の推進に努めてまいりました。
近年、地球環境問題への関心の高まりから鉄道貨物輸送が再評価されつつありますが、私は、環境にやさしく、定時制、確実性、安定性に優れた鉄道輸送のメリットと、鉄道事業と自動車事業を併せ持つ全国でも珍しい企業であるという当社の特性を積極的に活かし、公共交通機関としての社会的使命と地域の期待に社員一丸となって応えていかなければならないと考えております。
最近の経営状況につきましては、鉄道事業が昨年度から黒字に転換してその勢いを持続しておりますのに対し、自動車事業については、原油価格の高騰により厳しい経営環境を強いられておりますので、引き続き、省エネ運転の励行や経費削減の徹底等を図り、軽油の高騰に立ち向かっていかなければなりません。そして、社員一人一人の意識改革と経営環境の改善を推し進め、貨物・物流事業者として、地域に存在感のある企業を目指して日々努力してまいりたいと存じております。
今後とも、皆様の変わらぬ御指導と御鞭撻のほど、心からお願い申し上げる次第であります。 |